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糖質制限はやせない上に、身も心も老けさせる。

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こんにちは!管理栄養士の奥田千晶です。緊急事態宣言が出てから1週間くらいしてからですかね?
「コロナ太り」という文字を1日1回は見ていますあなたはどうですか?

用事があって外出しても気後れするくらいだから、運動なんてできっこない。でも、家にいると運動不足になるし、お菓子に手が伸びてしまう。太ってきた!このままだとマズイ!!でも今ならまだ間に合う!!!そうだ、糖質制限してみるか!こんな風に糖質制限に興味持っていたりします?

控えめに言って、やめておいた方がいいです。なぜか、老けるからです!あなたが若々しくあるために必要なつやっぽさやみずみずしさが失われ、肌や髪、そして心もカッサカサのバッサバサになるんですよ、糖質制限をすると。ではなぜ、こんなにも糖質制限が広まったのか?

体重が落ちるからです。お肉や甘いものを好きに食べていても、糖質さえ抜いておけば1ヶ月で5kgとか減ったりします。この体重減少と共に、若々しさも失われていくんですよね。

ということで今回は、糖質制限をすると老けるワケを身体のメカニズムを噛み砕いて解説しますね。

若々しくあるために必要なつやっぽさやみずみずしさの正体は、「水分」「ホルモン」です。

糖質は身体のエネルギー源になると聞いたことがあると思いますが、エネルギー源として肝臓や筋肉で蓄えられる際にはグリコーゲンという形になります。そして、このグリコーゲンとして蓄える際に水を一緒に抱きかかえる性質があります。具体的にはグリコーゲン1分子に対して、4分子の水を抱えます。

糖質を抜くと蓄えるためのグリコーゲンと蓄えていたグリコーゲンがなくなり、それに付随して水も抜け落ちていくんですよね。身体の内側から乾燥してきますので自分では気づきにくい傾向にありますが、目の周りの小ジワが増えたり、同じスキンケアをしていても肌が乾燥してくるようになります。私のところへダイエットの相談に来られる方の多くが糖質制限経験者なのですが、肌の乾燥や髪のパサつきを感じるとおっしゃるんですよね。

グリコーゲンは筋肉中にも蓄えられていますが、ヒトはエネルギー不足を脳で感知すると、筋肉を破壊してグリコーゲン取り出そうとします。その結果、筋肉が落ちます。水分と筋肉が落ちるため、糖質制限をすると体重は落ちます。糖質制限をすることで体脂肪が落ちることもありますが、水分や筋肉が落ちていることもあるんですよね。

また、糖質といっても種類によって構造は異なり、構造が異なると体内での働きが変わります。砂糖や果物の糖質とエリスリトールなどの加工された糖質、芋や米の糖質では体の中での働きが異なるんです。

特に芋や米の糖質は難消化性デンプンといって体内では食物繊維のような働きをするので、この糖質を摂らなくなると、お通じがスムーズに出なくなり腸内環境が悪くなります。腸と脳はお互いに情報のやりとりをしているため、腸内環境が悪くなると自律神経が乱れたり、ホルモンバランスを崩します。

最後の心の老化についてですが、糖質制限をしている方を見ていると、「あの食材には糖質が●g入ってる!」「ビールは糖質が多いからダメ!」細かい糖質の計算をしては1gも満たないような糖質にまで目くじらを立てていたり、好きなものをガマンされています。ストイックですよね。

微量の糖質までも気にしないといけなくなると食事は1日3回ですから、糖質計算しながらメニューを考えるのはいずれ疲れますし、疲れてくるとどうしてもイライラギスギスします。糖質制限?しなくてもいいよっていうと、噛みつかれます。(笑)

もっと他にも糖質制限のリスクはありますが、この辺りにしておきますね。やせるための方法は他にいくらでもあるのに、わざわざ身も心も老化を早めるというリスクを背負ってまで糖質制限をしたいですかね〜。糖質制限をしないでやせる方法が気になる方はコラムを遡ってみてくださいね。

さて今回は、糖質制限をすると老けるワケを身体のメカニズムをお伝えしました。控えめに言って、やめておいた方がいいです。

それではまたねー!


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CHIAKI OKUDA

管理栄養士

blog : 管理栄養士 奥田千晶の食美容

大手食品メーカーで研究開発、飲食店向けのプロモーション企画提案営業、 スーパーマーケットのPB商品開発、生産者のブランディング・動画マーケティングを経て、独立。分かりやすく伝えることを得意とし、明日からできる、がんばらないで美容と健康をキープできる方法が人気。私生活では1児の母。