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ダイエットのために、カロリーが低い食べ物を選ばなくていい。カロリー摂りすぎではない!

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こんにちは。管理栄養士の奥田千晶です。

今日から2週間に1度、こちらでコラムを書かせていただくことになりました。内容は、健康や美容に関する食事を予定しています。ファッションも好きだし、食べることも大好き!なんだったら、おしゃれをして美味しいものを食べに行きたい!そんな願いが叶うような内容をお届けできたらと考えていますので、どうぞよろしくお願いいたします。

第1回目のコラムに何を書こうかしら・・・?と考えながらカフェでお茶をしていましたら、
「うわ、このケーキ美味しそうだけど、カロリーたっかー(高い)!」という声が聞こえてきました。最近ではメニューにカロリーを表記している飲食店も増えましたよね。メニューをパッと見て、美味しそう!食べたい!と思ったけれど、カロリーを見て、やっぱりやめておこう・・・と本当は食べたかったものを諦め、別のよりカロリーの低いメニューに変えた経験はありますか?

もし、あなたがこれはカロリーが高いからやめておこうとカロリーが低いものを選んでいるとしたら、カロリーを摂りすぎると太るから食事の量を減らしたり、帳尻合わせをしていたとしたら、ひょっとしたら、そのガマンはしなくてもいいかもしれませんよ。


そもそも私たちはカロリーを摂り過ぎているのか?
カロリーは摂りすぎると太るか?を見ていきましょう。


まずは、そもそも私たちはカロリーを摂り過ぎているのか?についてです。

そもそも私たちはカロリーを摂り過ぎているのかについては、結論からいうと、そんなことはないことが分かっています。下のグラフは、厚生労働省が行なった国民健康・栄養調査の結果から分かった、日本人1人1日あたりのカロリー摂取量の推移です。

このグラフのポイントは3点で、①1945年(終戦直後) ②1970年代 ③2015年(現代)です。まずはポイント1つ目、1945年は終戦直後で食べるものがあまりなかった時代ですが、日本人は1日に1900kcalくらいをとっていました。そこから社会情勢がよくなるにつれ食糧事情もよくなります。ポイント2つ目は1970年代でピークを迎えることです。そしてこのピークを境に、摂取カロリーはどんどん減っていき、 2015年(現代)の1日摂取カロリーは1889kcalであることが調査で分かっています。

ポイント3つ目は、2015年と1945年を比較すると、1日にとっているカロリーは、現代と戦後すぐとさほど変わらない、むしろ少ないくらいという点です。戦後すぐの頃や1970年代より、現代は肥満や糖尿病をはじめとする生活習慣病が増えているのは事実ですが、とっているカロリーは少ないです。

このグラフをご覧になって、現代は車や電車といった移動手段や家電製品が発達したため、昔に比べて動く必要がなくなった。1日に必要なカロリーも少なくなり、結果的にカロリーをとり過ぎているのでは?と疑問に思われたかもしれません。その疑問に関して、私達が1日にどのくらいのカロリーを必要とするかを確認してみましょう。

家事や出勤など日常生活で身体を動かす場合、30〜49歳男性2700kcal、女性2050kcal と厚生労働省は定めています(※参考:日本人の食事摂取基準2015年版 推定エネルギー必要量)。2015年(現代)の1日摂取カロリーは1889kcalですので、この指標からも私達はカロリーを摂り過ぎていることはない、むしろ少ないくらいということが分かります。調査や指標から確認していきましたが、ダイエットのサポートや、テレビ番組のダイエット企画などで1人1人の食事を見ていても食べ過ぎている方はあまり見かけないですね。

メニューのカロリーや商品の裏面の表記を確認することそのものは、自分が口にするものに対して興味を持つことということですのでとても素晴らしいです。決して必要以上にカロリーをとり過ぎてはいませんので、カロリーという数字の大小だけで、本当は食べたいものをガマンする必要はなさそうです。

では一体どうして太ったり、やせづらくなってしまうのでしょう?
次回はカロリーの中身について書く予定でいます。お楽しみに。

<今日の振り返りポイント>
◯カロリーは摂り過ぎていない。
◯カロリーの大小だけが太るのではない。
◎カロリーが大きいというだけで、食べるものをガマンしなくても良い!

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CHIAKI OKUDA

管理栄養士

blog : 管理栄養士 奥田千晶の食美容

大手食品メーカーで研究開発、飲食店向けのプロモーション企画提案営業、 スーパーマーケットのPB商品開発、生産者のブランディング・動画マーケティングを経て、独立。分かりやすく伝えることを得意とし、明日からできる、がんばらないで美容と健康をキープできる方法が人気。私生活では1児の母。