毎日味噌汁、かんたんな出汁のひき方3パターン
飲んで食べて元気。毎日味噌汁、飲んで食べてますかー?
前回のコラムでは、肌もメンタルもゆらぎやすい春先に酸化ストレスから肌を守る食事について書きました。今の時期に旬を迎える食材では、抗酸化作用を持つ栄養素でもビタミンCが豊富な食材が多く、ビタミンCは水に溶けやすいため味噌汁をご紹介しています。
味噌汁が美容や健康にいいのを知っているけど、お出汁をひかないといけないのがめんどくさいんですよ・・・って思いませんでした?
そこで今回は、かんたんなお出汁のひき方を3パターンお伝えしますね!
■パターン1:水出しお茶ポットの活用
夏に大活躍する水出しお茶ポット、冬から春はどうしてますか?水出しお茶ポットに昆布や煮干しをつけておくと、ほったらかしでお出汁がひけます。
鍋に昆布や煮干しをチャポンとつけておくのもいいですね。水出しお茶ポットを活用すると、ある程度の量をまとめてお出汁がひけるので、他の料理にも使えます。
今日のおかずは何にしようかなとスーパーへ行き、さばの味噌煮にしようと思ったとき。さばの味噌煮に味噌汁をつけるのは味噌味噌するから、やっぱり味噌汁はやめておこうとか、自炊しようと思ったけど疲れたからもういいやってなったときとかでも、水出しポットであれば冷蔵庫へ入れておけばお出汁も日持ちします。
この方法は、やっぱりやめた!としやすいところがいいですよ。
水出しお茶ポットがないならペットボトルでもOK!ペットボトルの場合は、昆布を使うときは細かく切ってから入れると取り出しやすいですよ。
■パターン2:だしパックの活用
ちょっぴり割高になる出汁パック。出汁パックのいいところは、かつお節やさば節などいろいろな素材がブレンドされているところです。油あげ味噌汁ばかりでも、昆布ばかりでも飽きてきます。
たまにパンチの効いたお出汁で味噌汁を飲んで食べると、毎日味噌汁でも飽き知らずですよ。
■パターン3:お出汁をひかない
“美容や健康にいいから”と料理をする胸の内には、ストレスが蠢いているんですよね。
食べる前の料理の段階でストレスを感じてしまっては、食材が持つパワーも台無し。
もういっそのこと、お出汁をひくのをやめてしまいましょう。
おいしくないんじゃないの?お味噌をたくさん使わないといけないんじゃないの?不思議に思われたかもしれません。こちらの食材を加えると、まるでお出汁をひいたかのようなコクのある味噌汁になります。
油あげです。
油あげを入れると、お出汁がなくてもおいしいんですよ!
出汁なし油あげ入り味噌汁は、料理研究家の土井善晴さんから教わりました。当時2歳の息子がある日突然味噌汁を食べなくなってしまったんです。どうしたら食べてくれるかなと悩んでいたときに土井さんが声をかけてくださいました。
野菜やきのこを入れると、それらの食材からもお出汁はでます。でも、パンチが弱いのでお出汁が欲しくなるわけですが、油あげがコクの役割を果たしてくれます。
油あげを入れるだけで、まるでお出汁をひいたかのようなコクのある味噌汁になります。水からおいしい味噌汁ができますので、お出汁をひくのがめんどくさい!お出汁の準備をしていなかった!というようなときにおすすめです。
<油あげの油の酸化が気になる場合>
最近の油あげは、米油など酸化しにくい油で揚げているものもあります。それでもやっぱり油あげの油の酸化が気になる際は、お湯をかけて油抜きをしてくださいね。油抜きをしてもお味は大丈夫!十分おいしいですよ。
■だしの素ではダメなのか問題
ダメではないです。ただ、裏面の原材料名をチェックすると、だしの素は砂糖や化学調味料などを使って風味の調整がなされているケースがよくあるんです。これらを代謝する際にもビタミンが使われています。
ビタミンをはじめとする栄養素は、単独プレーができないという性質を持っています。ビタミンCの抗酸化作用も、他のビタミンなどがないと力を発揮できないんですよ。
酸化ストレスから肌を守ることを目的に味噌汁を飲んで食べるとすると、油あげを活用したり素材のからお出汁をひくような、具材のビタミンは肌を守ることだけに使われる方法に軍配が上がるというのは管理栄養士の建前です。
食事はなにも味噌汁だけじゃない。他の食事でビタミンがとれるから大丈夫!という場合は、だしの素でもいいと思います。
ストレスが大敵なのだから、あなたが一番ストレスにならない方法を選んでくださいね。
【料理研究家の土井善晴さんの著書】
・くらしのための料理学
・一汁一菜でよいという提案
など
CHIAKI OKUDA
管理栄養士
大手食品メーカーで研究開発、飲食店向けのプロモーション企画提案営業、 スーパーマーケットのPB商品開発、生産者のブランディング・動画マーケティングを経て、独立。分かりやすく伝えることを得意とし、明日からできる、がんばらないで美容と健康をキープできる方法が人気。私生活では1児の母。