FOOD

食事で乾燥肌を改善するファーストステップ

Share :

こんにちは、管理栄養士の奥田千晶です。秋分の日を迎え、気候もすっかり秋になりました。これから空気が乾燥するにつれ、お肌も乾燥しがちです。肌が乾燥は目元口元のちりめんジワの原因になりますし、顔のつっぱりが不快に感じてしまうこともありますよね。

かくいう私も20代の頃は、クリームを塗りたくるほどのひどい乾燥肌でした。食事を変えて乾燥肌が徐々によくなり、今ではクリームなしでもしっとりしています。ダイエットの食事サポートをしていても、乾燥肌がよくなる方が多いんですよね。

そこで今回は、食事で乾燥肌を改善するファーストステップを書きたいと思います。

■ 1日3回食べよう!

乾燥肌になる原因は水分不足の他に、油分の不足、新陳代謝の低下、腸内環境の悪化など様々な要因が重なり合っています。

肌の代謝に必要な栄養素をしっかり摂り、腸内環境を整えるには食事が大切なんですけど、1日3回というタイミングも重要だったりします。肌の代謝に必要なビタミンやミネラルには、長時間蓄えておくことができないものがあります。長時間蓄えられないから、定期的に補給しないといけなくなります。

また、肌の代謝に関わるビタミンやミネラルの必要量をとることを考えても、食事回数が減れば減るほど食事をするのが難しくなります。

例えば、ビタミンCを1日100mgとる必要があるとします。1日3回の食事であれば1回あたり30mgちょっとをとればいいですが、1日2回になれば1回あたり50mをとらなければなりません。

1回30mgくらいであれば具沢山の味噌汁を食べればとれるところ、1回で50mgのビタミンCをとろうとすると、積極的にビタミンCを豊富に含む食材を選ばないといけなかったり、食事の全体量を増やさないといけなくなります。食事の回数を減らすのって、実は食事を難しくしていたりします。

■ 噛んで噛んで噛みまくろう!

噛むと唾液がでてきますよね。この唾液中には、パロチンというホルモンが含まれており、パロチンは若返りホルモンともいわれるくらい細胞を活性化するはたらきがあるといわれています。

あまり噛まないで飲み込んでしまうとパロチンは分泌されないので、せっかく食事をするなら、たくさん唾液を出してパロチンの恩恵も受けましょう。

目安は1口100回です。食事をしながら噛む回数を数えるのはナンセンスですので、ごはんだとお米の甘みを感じるくらい、野菜や肉ならドロドロになるくらい噛んでくださいね。

■ 主食にお米がおすすめ

“乾燥肌 食べ物”で検索すると、いろ〜んな食材がヒットします。それらの食材を組み合わせてお料理するのももちろんアリです。私から乾燥肌対策のファーストステップとしておすすめなのが、「炭水化物を食べること。それもお米を食べること」です。

なぜかというと、理由は以下の3つにあります。
① 炭水化物は体内での保水力があるから
② お米を炊いたごはんは水分が多い
③ 主食は1度に量をたくさん食べるため、結果が出やすい

1つずつ解説しますね。
炭水化物はエネルギー源になりますが、そのままの形で使われるわけではありません。ブドウ糖に分解され、脳や筋肉で消費されます。消費されなかったブドウ糖は、グリコーゲンという物質に変換されて肝臓や筋肉中に蓄えられています。

このグリコーゲンに保水力があって、グリコーゲン1つに対して水4つがくっついてきます。炭水化物を食べてグリコーゲンを蓄えておくと、体内が水分で満たされるようになります。

炭水化物をとる上で、ごはんorパンで迷うかもしれません。参考になるのが食材に含まれる水分量です。お米に水を加えて炊いたごはんの水分量は60%、パンの水分量は食パン40%、クロワッサン20%、ロールパン30%になります。

パンでもスープや汁物を一緒にとれば水分を補うことは可能ですが、もしもなかった場合は、ごはんやパンは1度にたくさんの量を食べるため、この水分量の差が乾燥ケアに影響してきます。ごはんはパンより噛む回数も増えるので、パロチンの観点からもおすすめなんですよね。

食べないダイエットや糖質制限をされていた方が、1日3食お米を食べるようなって乾燥肌がよくなった!とおっしゃるケースも食事サポートをしていても多いですよ。乾燥肌対策のファーストステップとして、試してみてくださいね。

※参考図書:森谷敏夫著 やせられないのは自律神経が原因だった

  • Share :

CHIAKI OKUDA

管理栄養士

blog : 管理栄養士 奥田千晶の食美容

大手食品メーカーで研究開発、飲食店向けのプロモーション企画提案営業、 スーパーマーケットのPB商品開発、生産者のブランディング・動画マーケティングを経て、独立。分かりやすく伝えることを得意とし、明日からできる、がんばらないで美容と健康をキープできる方法が人気。私生活では1児の母。