5千円のデニムと2万円のデニムは何が違うのか?
デニムって安いものもあれば、高いものもあり、何でそんなに違うの?ってふと思う事ありますよね。
安いものは悪いのか?それはちょっと違うようです。
SPA(製造小売業/日本の代表的なブランドはUNIQLO)は様々な企業努力を行いコストを下げています。例えば、最近ではバングラデシュなど発展途上国での生産が増えています。これは発展途上国を応援する意味合いもあり、輸入関税が無税または低率になるメリットもあります(ちょっと前までは中国製が多かったですが、今では世界第2位の経済大国です)。また、大量生産のため効率よく作業を行える工夫もなされています。
5千円前後のデニムと、2万円前後のデニムの差がつく部分は何なのか?
今回はMADE IN JAPANのデニムとの比較とし、生産に携わっている方にお話を伺いました。
●RED CARD生産/Tさん
RED CARDで使用する生地は主に日本製ですが、やはりハイクオリティです。
デニムは色を落としたりブリーチしたりする工程があり縮むことを予想して作るのですが(それを縮率を入れるといいます)、この縮率の安定感が良いです。
また、色の抜け方も安定しているので沢山作っても一定のクオリティを保つことができます。海外の生地ではこの安定感が悪いのです(1回目の生産時と2回目の生産時で縮率が大きく変わったり、同じ加工を入れても色の抜け方が違ったり)。
大量生産ではなかなかできない工程は、※つまみ(タッキング)や※削りにかける時間がとれない点もあると思います(上記の※ワードはまた後日詳しく解説しますね)。
また、熟練の職人がいる加工場は手作業による加工が素晴らしい。まさに日本の職人技です。
●upper hights生産/Kさん
やはり日本製の生地です。upper hightsのデニムは全て日本製生地を使用していますが、紡績・織り・染色まで一貫して行っているため全てが安定しています(ここでも縮率の安定がでてきました)。
また、日本は削り等の作業がまめで細かいところにまで気が使える点が優れていると思います。
2ブランド共に日本製生地の素晴らしさと職人技にふれていました。確かに何万点という大量生産では1点1点の細かい部分にまで気を配るのは難しい・・・そしてデニムは縮むことを計算して作るってご存知でしたか?私が店頭でインポートデニムを販売をしていた時、たしかにサイズ感にばらつきがある商品が存在しました。それは生地の縮率の問題だったんですね~。
デニムは日本人の職人気質がしっかりと反映されるアイテムで、そこに惚れ込む人が多いのかもしれません!世界大手のデニムブランドでも、日本製のデニムが販売されています。なんとウエストベルト内側に日本国旗のタグが付いて世界中で販売されているんです。
価格設定には深い理由があるのでした。
DENIM MEISTER
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