LIFE STYLE - TRAVEL

vol.8 ザ・ラウンジ by アマン(アマン東京)

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国内外のホテルに精通したトラベルエディター、伊澤慶一の新連載「日常にもっとホテルを」。
vol.8となる今回は東京屈指のラグジュアリーホテル、アマン東京で大人気のアフタヌーンティー「ストロベリー ディライト」を紹介。

世界20のデスティネーションで34軒のリゾートを展開するアマン。隅々まで美意識が詰まったスモールラグジュアリーとして知られ、世界中に「アマンジャンキー」と呼ばれる熱狂的なファンを抱えるほど、そこで得られる非日常体験は格別と言われています。アマン東京は、そんなアマンの中でも世界初の都市型ホテルとして2014年に開業。私も一度だけ泊まったことがありますが、日本の伝統的な建築様式を取り入れながら、極限まで無駄を削ぎ落としたシンプルモダンなデザインはまさにアマンの真骨頂。最新設備で快適な客室、眺望抜群の30m屋内プール、最先端マシンを取り入れたフィットネスジムなど、東京にいながら日常からエスケープすることができ、以来すっかりファンになってしまいました。

そんなアマン東京が入るのは、大手町タワーの33階から38階。時々アマンの空気が吸いたくなる私は、打ち合わせやお祝いなど何かしらの理由をつけて、33階にある「ザ・ラウンジ by アマン」を利用させていただいています。障子を模した格子からやわらかな光が差し込む天井は、高さが約30mもあり開放感抜群。高層ビルが立ち並ぶ大手町ですが目線もひとつ抜き出ていて、皇居や新宿のスカイライン、さらには天気がよければ富士山まで、圧巻の景色を楽しむことができます。ここでお茶するだけでも1ヶ月分のエナジーチャージはできてしまうほど、私にとってはパワースポットなのですが、そんなザ・ラウンジ by アマンでも今日紹介する「ストロベリー ディライト」は特におすすめの贅沢なアフタヌーンティーです。

毎年冬になると登場するアマン東京のストロベリーアフタヌーンティー。ファンの間ではお馴染みで、毎年新作の発表とともに予約が殺到する人気のメニューです。2023年も国産苺で作られたスイーツとセイボリーが、アマン東京オリジナルの黒竹スタンドとジュエリーボックスに飾られて登場します。

まずは黒竹スタンドの上段に置かれているのは苺のブーケ。フランス版ショートケーキ「フレジェ」のムースリーヌをホワイトチョコレートで花束に見立てて包み、苺やベリー、ローズマリー、エディブルフラワーなどが可憐に乗せられています。中段には苺とグレープフルーツを合わせたジャスミンゼリー、ピスタチオのガナッシュと苺ジャムを挟んだマカロン、口に入れた瞬間にまるで雪のようにとろける苺のマシュマロ、苺の酸味が心地よいパートドフリュイなど、苺の酸いも甘いも楽しめるお菓子が並びます。下段に見える苺の籠はシュー生地でできており、中には苺パウダーを合わせた蟹のコロッケが。その周りを囲むのは鴨ローストと苺を合わせたタルト、イクラに見立てた苺が乗ったサーモンのミルクレープ、優しい酸味のカッテージチーズを苺と合わせたシチリア風菓子カンノーリなど、苺をアクセントにしたセイボリーたち。スコーンはプレーンとベリー、2種類が用意されています。

続いて箱だけの外観も十分美しいジュエリーボックスに飾られたのは、宝石のような苺のスイーツ。カットされた苺に柚子で風味を加えたタルト、苺クリームをあしらった抹茶のムースなど、和の食材が随所に添えられ旬の苺を引き立てます。またボックスの2段目には、スコーン用に苺やアプリコットなどの自家製ジャム、ハチミツ、クロテッドクリームが収納されています。

何回「苺」と書いたかわかりませんが(笑)、旬の苺がこれでもかとふんだんに使われた、見た目もかわいらしい豪華なアフタヌーンティー(写真は2名分)。実は私、普段甘すぎるアフタヌーンティーは完食できないのですが、こちらの「ストロベリー ディライト」は苺の甘さと酸味のバランスが非常によく、最初から最後まで飽きのこない繊細な味わいを楽しめました。

こちらに甘酸っぱい苺のスープにテーブル上でシャンパーニュ「レオナルド」(ノンアルコールシャンパーニュも選択可)を注いだウェルカムカクテルが付き、おひとり9,867円(税・サービス込み、席の利用は2時間半まで)。ドイツの老舗紅茶ブランド「ロンネフェルト」の高級茶葉を使用したラインナップも常時15種類以上が揃い、種類を変えながら楽しむことができます。

アマン特有のラグジュアリーな空間の中、ゆったりセイボリーもスイーツも満喫して1万円以下(しかも東京の絶景を眼下に眺めながら!)、これまでお値打ちだと思われるホテルのビジター体験を色々と紹介してきましたが、こちらは特に価値ある体験だと思います。なんせ、どれもおいしい!こんな贅沢しすぎていいのかしらと、途中後ろめたさを感じるほど幸福な2時間半(もちろん時間たっぷり居座ります笑)。2023年は1月15日〜4月14日までの期間限定提供なので、予約するなら今すぐです。食後、向こう1ヶ月は幸せな気分に浸れること間違いありません。

ちなみにもう少し手軽に苺を楽しみたいという方には、アマン東京 1階別棟の「ザ・カフェ by アマン」で苺のデザートセット「フォレ デセール」がおすすめ。シュー生地でつくったバスケットの中に濃厚なピスタチオクリームと苺、ベリーを重ね、クッキーの取っ手を飾ったシューパニエ、くちどけなめらかな苺のムース、柚子と苺のソースが相性抜群なパルフェ、苺のパートドフリュイ、苺のスープなど、こちらも苺・苺・苺づくし!コーヒーか紅茶がセットになって、おひとり5,440円(税・サ込み。写真は2名分)。大手町にある森を目の前に感じながら優雅な時間が味わえます(2023年は3月14日までの提供)。

余談ですが、今年の妻へのバレンタインチョコもアマン東京で購入。とても美味しかったようで、妻も喜んでくれました。そんなに喜んでくれたなら、お返しもここで買ってくれるとなお嬉しいのですが・・・笑。

 

今回紹介したホテルはこちら!

アマン東京

 

 

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KEIICHI IZAWA

トラベルエディター

instagram : izawakeiichi

旅行ガイドブック『地球の歩き方』編集部にて国内外のガイドブックを多数手がけ、2017年に独立。現在は、雑誌のホテル特集ページ制作を手がけたり、「ワーケーション」や「ステイケーション」をテーマに連載記事の執筆、また自らのInstagramアカウントで日々おすすめホテル情報を発信している。