トレンドで遊ぶか、上質シンプルを極めるか…… 「大人のコート」2つの正解
みなさん、こんにちは。エディターの三尋木奈保です。早いもので、今年もコート選びにワクワクする時季がやってきました!社会情勢がどんなに変わろうと、ちゃんと四季が巡ってくるのが日本のいいところだなぁ、とつねづね思います。
大人がコートを選ぶとき、大事にしたい視点は「思いきりのよさ」なんじゃないかなぁと思います。年齢を重ねると、すでにさまざまなタイプのコートの手持ちが増えているはず。
そこへ加える新しい一枚は、中途半端な無難なものじゃなくて、はっきりと選択の意志が見えるもののほうが、おしゃれへの効きがいい! つまり、「トレンド」で思いきり遊ぶか、「上質シンプル」を思いきり極めるか、その2択かなぁと。手持ちコートのラインナップを見渡してみたら、今年はどちらでいくべきか、すぐに答えが見つかるはず!
Item01:ボアショートコート
「トップトレンドのボアは、優しげグレージュで大人モードに」
KEY POINTS
☑「旬のおしゃれ」を明快にするボア素材
☑ バランスがとりやすいショート丈
☑ たっぷりしたオーバーフォルムで包み込まれる暖かさ
「トレンドコート」なら、今年はなんといってもボアに注目です。ボアコートを着ているだけで、「感度のいいおしゃれな人」を一瞬でアピールできるはず!
HAUNT(ハウント)のボアはポリエステル100%ながら、リアルムートンのようななめらかな風合いと、しっかり地厚なリッチ感が高ポイント。ヒップが隠れるくらいの、程よいショート丈も着こなしやすいんです。
ロング丈だと、面積が大きい分着こなすのに気合いがいるというか、大げさすぎる向きもあるかもですが、この着丈ならトレンドとして、気軽にトライできると思います。そう、大人がトレンドをさらっと楽しんでいる、そんなムードが理想!
コート:HAUNT
トップス:HAUNT
パンツ:HAUNT
そしてそして、HAUNTならではの絶品グレージュ! この色味、大好きです♡ トレンドのボア素材も子供っぽくならずに、大人のリッチ感や余裕が漂いますね。私はインに淡いベージュのニットセットアップを合わせてみました。ボアはそれだけでインパクトがあるので、合わせはコントラストをつけずに、ワントーンでまとめるほうが品よくきれいにまとまります。
Item02:ビッグショールコート
「ゆったりしたガウンコートで、今どきの上質シンプルを極めて」
KEY POINTS
☑ 大きなショールカラーが大人の洗練
☑ どんな着こなしにも合うロング丈のガウンタイプ
☑ 上質ウールのリバー仕立てが暖かく軽やか
「上質シンプルコート」なら、やっぱりロング丈のガウンタイプをおすすめします。いいものを一枚持っていると、冬のあいだの安心感が違うんですよね~。暖かいし、なんにでも合うし、という実用性はもちろんですが、レストランなど素敵なお出かけ先でも、このタイプのコートがあれば「大人として大丈夫♡」という気持ちで余裕がもてます。
コート:HAUNT
ニット:HAUNT
デニム:upper hights
ストール:JOHNSTONS HAUNT別注
こちらはボタンや肩章、外ポケットなどの装飾をすべて省いた、究極のシンプルデザイン。ここまで潔くデザイン性を省くのには、HAUNTさん、「素材」の上質さによほどの自信があるからだなぁ、とお見受けします。実際、着てみるとわかります!
なめらかで、ふくらみ感と光沢のある上質なウール。袖をとおすと肩にふわっと乗る感じ。手に持ったときよりも、実際に着たときに軽さを感じるコートは、クオリティがいい証拠です。
襟がテーラード形ではなく、カーブを描くショールカラーなのも素敵です。ゆったりしたロング丈のシルエットが、より優雅に映えるなぁと。コートって、人前で脱いだり着たりを頻繁にするアイテムだから、その仕草も美しく、流れるように所作が決まるものを選びたいですよね。
今回は中にニット×デニムを合わせていますが、揺れるロングスカートでも、きれいめなワンピースでも、本当にどんな着こなしにも合う……言い換えれば、「合わないものはない」と言い切れるのが、ロングコートのいいところ。
そしてインがどんなにカジュアルでも、女っぽくても、このコートをはおれば「上質な大人」であることは間違いない。そんなキャラクターをはっきりと立ち上がらせてくれるのです。
NAHO MIHIROGI
ファッションエディター。雑誌「Oggi」「Marisol」などを中心に活動。アパレルブランドとの商品開発にも多く携わる。自身のおしゃれルールを公開した著書「マイ ベーシック ノート」(小学館刊)は、シリーズ2冊累計18万部を超えるベストセラーに。