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「パレスホテル東京のアフタヌーンティーが9月から大胆リニューアル!」

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国内外のホテルに精通したトラベルエディター、伊澤慶一の新連載「日常にもっとホテルを」。レストラン、ラウンジ、バーなど、ビジターでも存分に非日常を感じられる、賢いホテルの使い方をご紹介します。vol.5は9月1日にアフタヌーンティーがリニューアルしたばかりのパレスホテル東京 ロビーラウンジ「ザ パレス ラウンジ」、そして秋限定スイーツ&カクテルが楽しめるラウンジバー「プリヴェ」へ。

夏が終わり、ファッション好きにも、そしてスイーツ好きにも嬉しい秋がやってきた!今回は、そんな秋を存分に感じられる季節限定のスイーツ&カクテル、そしてアフタヌーンティーを紹介する。どれも細部まで季節感を追求したメニューになっており、四季を大切にする日系ホテルならではのこだわりが感じられる。パレスホテル東京があるのは東京のど真ん中ではあるが、日本の美しい自然を旅する感覚で秋を存分に感じられる、そんなメニューになっている。

まず紹介するのは、ホテル開業10周年を記念して9月1日にリニューアルしたばかりの「アフタヌーンティー “Stones”」だ。(1名8,000円)※価格はすべて消費税込・サービス料別

こちらをいただけるのは1階ロビーラウンジ「ザ パレス ラウンジ」。豊かな緑とお濠の風景が窓の外に広がり、季節の移り変わりをダイレクトに感じられる都内屈指のラウンジだ。座席数は76あり、天井も高く開放感に満ちているが、人気のためいつ訪れても賑わっている印象。座席のみの予約はできないが、これから紹介するアフタヌーンティーセットを注文する方は予約が必要となっている。大きな窓からは秋の訪れを感じられ、お濠沿いのテラス席を眺めることができる。時おり姿を現す白鳥に運よく出会えたら、ますます優雅な気分を満喫できることだろう。

運ばれてきたアフタヌーンティーは、“stones”という名前のとおり、河原石を真っ二つに割ったかのような器に盛り付けられている。これは石川県輪島市を拠点に世界的に活躍する輪島塗塗師の赤木 明登(あかぎ あきと)氏による作品。普通、輪島塗は上塗りという工程を経て、漆のテクスチャーや美しさを表現するが、こちらはあえてその工程を行わず、マットでモダンな質感に仕上げ、「自然との調和」を意識した漆器になっている。器にあわせてシェフが考案した12種類のスイーツと7種類のセイボリーもこの「自然との調和」を大切にしたもので、茜色や柿色、ひわ色などの秋らしい色合いが特徴だ。秋の七草のひとつ、桔梗の花と蕾をイメージした「カシスのムース」や「ブルーベリーチーズケーキ」、秋空に浮かぶ雲を表現した「メープル風味のムラングシャンティイ」など、細かく丁寧に秋を表現したメニューになっていて、「舞茸のヴルーテ」「ビーツ 林檎 胡桃とフロマージュブランのカナッペ」など秋を代表する食材も並ぶ。今後は3か月に一度メニューが変わる予定とのことで、冬バージョンも楽しみで仕方がない。

続いてやってきたのは6 階のラウンジバー「プリヴェ」。1階のラウンジほどは存在が知られていない穴場ではあるが、窓からのビューが素晴らしく、日中11:30から営業しており各種スイーツを頼むこともできる。丸の内や大手町界隈のホテルラウンジやバーはどうしても目の前にビルが立ち並び、視界が遮られることが多いが、ここは写真を見てのとおり、パレスホテル東京の立地のよさを存分に感じられる。日が暮れてからは、日比谷や虎ノ門のビル街の夜景が格別に美しく、ロマンティックなバーに変貌する。

ラウンジバー「プリヴェ」では2022年9月1日〜10月31日の期間限定プレミアムカクテルをおすすめしたい。長野県産オリジナル品種の巨峰「ナガノ パープル」に秋摘みのダージリンアールグレイの濃厚なフレーバーをプラスした「巨峰とアールグレイのサイドカー」(3,800円) 、そしてシャインマスカットにエルダーフラワーとカモミールを合わせた香り高い一杯 「シャインマスカットと白い花のマティーニ」(3,800円)と、どちらも秋らしいラインナップになっている。最後にシャンパーニュ地方の最高級ブドウを使ったコニャック「レミーマルタン ルイ13世」で香りづけする贅沢な仕上げで、フルーツとしての絶妙な甘みだけでなく、大人のカクテルとして何重もの香りや複雑味を表現。秋の夜を堪能するのにぴったりな一杯だ。

最後に紹介するのはパレスホテル伝統のスイーツ「マロンシャンティイ」(1,900 円) 。私もこちらの大ファンなのだが、毎年この時期になるとなんと「プレミアム マロンシャンティイ」なる限定スイーツが登場し、ツウなリピーターにとってはお馴染みの大人気スイーツになっているという。優しい香りのする四万十川流域の和栗と和三盆糖を合わせた味わい深いスイーツで、私も初めていただいたが、通常のマロンシャンティイに加えてより栗の上質な甘みと風味が感じられ、病みつきになる逸品だった。もうひとつ、今年新登場のプリヴェオリジナルブレンドは夏摘みの茶葉を使った和紅茶。プレミアム マロンシャンティイとのマリアージュを前提に作られたティーで、ぜひ合わせてお楽しみいただきたい。プレミアム  マロンシャンティイは2022年9月1日から提供を開始し、栗がなくなり次第終了予定(B1Fのペストリーショップ「スイーツ&デリ」でもテイクアウト販売中)。さらに10月1日からは甘みが強く濃厚な味わいの長野県小布施産の和栗と栗蜂蜜を使った「小布施産和栗のプレミアム マロンシャンティイ」が登場予定(同じく、栗がなくなり次第終了予定。B1Fのペストリーショップ「スイーツ&デリ」でもテイクアウトにて販売予定)。この季節にしかできない体験として、友達数名でマロンシャンティイ3種の食べ比べをしてみるのもおすすめだ。

 

今回紹介したホテルはこちら!
パレスホテル東京

 

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KEIICHI IZAWA

トラベルエディター

instagram : izawakeiichi

旅行ガイドブック『地球の歩き方』編集部にて国内外のガイドブックを多数手がけ、2017年に独立。現在は、雑誌のホテル特集ページ制作を手がけたり、「ワーケーション」や「ステイケーション」をテーマに連載記事の執筆、また自らのInstagramアカウントで日々おすすめホテル情報を発信している。