LIFE STYLE

Vol1.ポッドモア

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アロハ。今月から新連載を始めさせていただきます。ハワイに移り住んで20年以上、撮影のコーディネートと執筆を生業とし、オアフ島内をうろうろ、ネイバーアイランドへも足を運びハワイライフを送っています。そんな日々の生活の中で見つけるいろいろな顔を持つハワイの魅力をキャッチして発信するのが私の仕事ですが、特にここでは、最新や熟成を重ねたとっておきをお伝えできたらいいな。題して、「蔵出しハワイ」。皆様どうぞよろしくお願いします。

 

パンケーキは霧の中 Podmore

今全米中がブランチ流行の再来。リモートが根付いた分、プライベートは有意義に過ごす、そんなライフスタイルにぴったりなのがブランチということなのらしい。時間を気にせず食べたり、飲んだり。

ハワイに住んでいる私たちにとっては、オンザビーチのオープンな店よりも、シックなオールドビルディングにある隠れ家的な店をおしゃれ、と感じる嗅覚が備わっていて、ダウンタウンには大人たちが集う店がいくつかある。

そんな店に新たに加わったのが「Podmore」(ポッドモア)。

オーナーシェフのアンソニーが母国イギリスではどこのホテルにもある気の利いたバーでふらりと立ち寄る空間、と、そこで持つ濃厚な時間を再現したかったと2021年にオープン。1902年に建てられたダークトーンのビルにある店内はグラマラスで異空間。いい意味でハワイじゃない。そして新しい店が持つ特有のわくわくする空気に包まれる。

そんな期待感でいっぱいの中現れた、見たこともないパンケーキ。ていうか、見えない!

厳かに運ばれてくる皿の上にはドーム型のケーキカバーを被せ、中は白いスモークが立ちこめる。なにそれ?なにそれ?と何度でも言いたくなる興奮絶頂で、ウェイターさんの「開けていい?」という目配せに、息を呑む。

一瞬で消えた霧の中から登場した可憐な花々を散らしたパンケーキ。すかさず垂らすメープルが一気にスモークを吸い込んで燻しシロップのパンケーキへと姿を変える。なんというプレゼンテーション!なんてユニークな味、そしておいしいってどういうこと?

ギャップに次ぐギャップに身悶えしながら楽しむ。そう、実は大人ってびっくりすることに飢えている。

 

information: Podmore

 

 

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MAYA KUDO

メディアコーディネーター

instagram : mayahawaii325

大分県出身、ホノルル在住約20年。雑誌、テレビなどのメディアコーディネーター、ライター。虹の谷マノアに暮らす。どんな世代にもフィットするハワイを発信、歴史やカルチャーなど古き良きハワイをベースに最新ハワイを網羅する知識でメディアからの信頼も厚い。著書のほか、ハワイの風を感じるインスタグラム、連載も多数。CREA「おもてなしハワイ」、JAL機内誌Eheu、ハワイ州観光局運営のAll Hawaiiなど。趣味は日の出前から出かけるフリーダイビングと海上がりのがっつりプレートランチ。