ニュアンスカラーデニムの加工方法について
ここ最近、ファッション誌などでもよく目にする“ニュアンスカラーデニム”というワード。絶妙な色合いのデニムはカジュアルすぎず、程よい女性らしさを演出してくれるのがとても魅力的なんですよね。
ゲストリストのデニムブランドでいうと、「upper hights」では毎シーズンアップデートを繰り返しながら、様々な種類のニュアンスカラーデニムが登場しています。
というわけで、今回はupper hightsのデニムの中から2021年秋冬シーズンのイチオシ新色デニムを2本ご紹介させていただきます!
絶妙な色合いが魅力の新色ニュアンスカラーデニム
ニット:STATE OF MIND
デニム:upper hights THE STELLA
今シーズンのupper hightsのテーマが“Nordic Wind”ということで、北欧の夕暮れをイメージしたニュアンスカラーデニムが豊富にラインナップされています。なかでも私が個人的に素敵な色味だなぁと思ったのが、こちらの「ACID(アシッド)」というカラー。
「ACID=酸化」という意味で、まさにインディゴブルーを酸化させたようなブルーグレーカラーが特徴的。普通こういったブルーデニムには“インディゴ染料”が使われているのですが、なんとこのACIDにはインディゴ染料が使用されていないんです。そのため、インディゴとは異なるマットなカラーがきれいに表現されていて、どんなコーディネートにも合わせやすい1本に仕上がっています。
カーディガン:HAUNT
デニム:upper hights THE STELLA
そしてもう一つは「RUST(ラスト)」というカラー。こちらは製品が仕上がってから染める“製品染め”で生産された1本で、カラーパンツによく見られる染色方法になります。また製品染めの中でも反応染め・硫化染め・顔料染めなど色々な種類があるのですが、ブラックデニムやグレーデニムには“硫化染め”を採用するのが一般的です。(RUSTも硫化染めで生産されています!)
このデニムの凄いところは、「製品染めでデニムらしいUSED加工が施されている」ということ。製品染めで色落ちしたような加工感を表現するのって、実は非常に困難なことなのです。
というのも、硫化染めで染めるとデニムが黄身がかったり、変色してしまうため、色落ちをきれいに表現することができなかったんです。ですが、RUSTには硫化染料に反応しない新しい薬品を使用しているため、硫化染め特有の黄ばみがなく、きれいに染めることができるようになったのです。(製品染めでこの加工感はかなり画期的なことなんですよ。)
どんどん進化していくupper hightsデニムの加工方法、これからも目が離せませんね!
DENIM MEISTER
デニムマイスター
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