サンクラフト社のみじん切り「タマゴマッシャー」
みなさま、はじめまして。今月からこちらで連載を始めさせて頂くことになりました。テーマは台所で日々愛用している私の偏愛キッチンツールたち。王道の調理器具からニッチな便利グッズまで。それを使ったレシピとともにご紹介していきたいと思います。
さて、記念すべき第1回目は…(ドラムロール音)。ニッチ中のニッチ、サンクラフト社のみじん切り「タマゴマッシャー」に決定。1,000円ほどのこの一本の棒をなぜそんなに偏愛しているのか、それについての愛を語ろうとすると一日かかってしまう…というのは冗談にしても、これは本当にあると便利な一品なのです。
まずは、タマゴマッシャーということでにわとりの足をモチーフにしたこの愛らしい見た目。すっと立った脚に足の部分がマッシャーの金属になっていて、しかもつま先部分がちゃんとギザギザになっているのがリアル。このユニークな見た目がしっかりと役目を果たしているのが使ってみるとすぐわかるのです。
殻をむいた状態のすべりやすい丸のままのゆでたまごがこのギザギザの先端部分を使えば簡単にざく切りにすることができる。そしてそのあとは格子状になった底面を押しつけることであっというまに白身と黄身がつぶれていい感じのマッシュ状態になる。押しつぶす加減でサラダにかけるとちょうどよいふわふわから、サンドイッチにぴったりのペースト状まで自在に調節できるのがいい。
と、ここまでが本来の機能の説明だが、この小回りのきく小型でマッシュできるということがとても便利なのだ。ためしにアボカドをマッシュしてみたらこれがもう本当に塩梅がいい。これまではフォークを使っていたところが上から均一に力を加えられるからとても簡単できれいにできる。
ほかにもバナナブレッドを作る時に使うバナナのマッシュ、1、2個のじゃがいもならわざわざ大きなマッシャーを引っ張り出さなくても十分対応できる。もうキッチンにこれがないと不安なくらいだ。
ステンレスやモノトーンが中心の我が家のキッチンで異彩を放つ鮮やかなイエローの脚。便利グッズの類もこれまではほとんど使ったことがなかったけれど、これだけは別格だ。どなたが開発したのかは存じませんが、作ってくれてありがとうと会ってお礼を言いたいくらいの便利な一品。これからもキッチンでずっと愛用しつづけることを誓います。最後にこのタマゴマッシャーを使った簡単レシピをいくつか。
まず、本来のゆでたまごを使って我が家の「卵サンド」を。練乳を入れてちょっぴり甘さをプラスするのが我が家流。食パンは生で食べておいしいふわふわなものを使いたい。
<材料>
食パン(8枚切り)4枚
卵4個
マヨネーズ 大さじ3.5
練乳 大さじ1
塩 ひとつまみ
胡椒 少々
バター 適量
マスタード適量
<作り方>
1. 卵は沸騰した湯に入れて10分茹でる。冷水にとって完全に冷めたら殻をむいてボウルに入れて、たまごマッシャーで好みの粗さにつぶし、マヨネーズ、練乳、塩、胡椒で味を調えてたまごペーストを作る。
2. 室温に戻して柔らかくしたバターにマスタードを練り込んでおいた辛しバターを食パンに薄く塗り、1の卵ペーストをたっぷりはさむ。ラップに包んでしばらく馴染ませてから好みの大きさに切り分ける。
もう一品は、「ミニトマトとアボカドのサラダ」
<材料>
アボカド 1個
ミニトマト 10~12粒
レモン汁 1/2個分
塩 小さじ1/2
粗挽き黒胡椒 少々
オリーブオイル大さじ1
<作り方>
1. アボカドは縦ふたつに包丁を入れてぐるりと回し、種を取って皮をむく。ミニトマトはふたつに切る。
2. ボウルに1のアボカドを入れて、タマゴマッシャーでつぶし、レモン汁、塩、オリーブオイルを入れて混ぜる。トマトを加えてざっくりと混ぜ、器に盛って黒胡椒を挽く。そのままでもトーストにのせてオープンサンドにするのもおすすめ。
商品情報
「みじん切りたまごマッシャー」
株式会社サンクラフト
ariko
エディター / ライター
「CLASSY.」「VERY」などファッション誌の表紙などを担当するエディター、ライター。インスタグラムに投稿するセンスあふれる料理写真や食いしん坊記録で話題に。Instagramのフォロワーは20万人越え。著書に「arikoの食卓」シリーズ(ワニブックス)、「arikoのパン」(主婦の友社)「ありこんだて」(光文社)「おいしいルーティン」(講談社)「arikoの家和食」(講談社)に続いて、7月7日にはお菓子の本「arikoの喫茶室」がマガジンハウスから発売中。