長く愛され、いずれヴィンテージになり 歴史に残るような ブランドにしたい By「LASTFRAME」デザイナー奥出貴ノ洋 氏
「LASTFRAME」はデザイナー奧出貴ノ洋さんの故郷である石川県の伝統技術で作られるシルクを使ったスカーフを中心に展開。長く愛されるブランドを作りたい、伝統技術を少しでも長く継承していきたい、そんな思いからスタートしたブランドが、今ファッションを愛する人達の中で話題になっている。
10年以上デザイナーという仕事をしてきて、ファッションは流行に左右されるビジネスで、ひとつのブランドを長く続けることは難しいと強く感じていました。それでも、自分で新たにブランドを始めるなら、できるだけ長く、僕自身も飽きずに続けていけたらいいなとも思っていたんです。そんな中で出会ったのが石川県の伝統的な絹織物。
仕事で知り合った海外の方々が日本人以上に日本の伝統文化をリスペクトしていて、それがきっかけで改めて日本の伝統技術に興味を持ちました。知れば知るほど技術の素晴らしさに魅了され、その技術とともに自分の作品を作りたいと強く思うようになったんです。同時に職人の方々の高齢化や減少で途絶えてしまうかもしれない技術を少しでも長く継続できないかとも考えるようになりました。
それで立ち上げたのが「LASTFRAME」です。より長く愛され、いずれヴィンテージになり歴史に残るようなブランドにしたいと強く思っています。ブランド名には、この先なくなっていくかもしれない日本の伝統技術をフレーミングしていければという思いを込めました。
「LASTFRAME」のスカーフは、海外のラグジュアリーブランドと比べても、とても高いクオリティーだと思います。そしてラグジュアリーブランドにはない、真逆のイメージをミックスさせた作品が僕のデザインの特徴。今季は美しいシルクスカーフ全面に虫の織り柄を入れたり、スカーフでは見かけないモダンなグラフィックをのせたものを作りました。
トレンド性もありながらも、唯一無二、それが僕の目指すところです。年齢問わず、色々なファッションを経験した目の肥えた人に響いてくれたら嬉しいし、世代を超えて長く愛してもらえたら、これ以上の幸せはありません。
Q.子どもの頃、好きだったコーディネートや服は?
コンバースのオールスター。
Q.欠かさず持っているモノは?
iPhoneとそれを覆う僕自身がデザインを手掛けるnana-nanaのiPhoneケース。
Q.最近、ファッション以外で買って良かったモノは?
金沢のヴィンテージインテリアショップで見つけた50年代のRob Parryのラウンジチェア。
Q.リラックスしたり、リフレッシュするためにしていることは?
午前中に好きな音楽を聴きながらデザインなど色々と考え事をするときがリラックスできます。
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INTHEKNOW 編集部
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