デニムにはどんな加工の種類があるのですか?
こんにちは。
不織布マスクの摩擦による肌荒れに悩んでおりましたが(意外とデリケート)、布マスクだと肌あたりがソフトで悩みがかなり軽減しました!そしてHealthy DENIMからも布マスクが出ています。オススメ。
今回は、『デニムにはどんな加工の種類があるのですか?』というご質問にRED CARDとupper hightsの加工を例にお答えしていきます。
【シェービング】
元々はインディゴカラーのデニム。その表面を削り取ることで糸の中の白い部分(染まっていない部分)が表面化しコントラストが生まれます。
特に前腿から膝、お尻部分のシェービングを強くしているのは、経年変化を演出するため。
【ひげ】
特にRED CARDで重要視されている加工。
洗濯板のような板を台にして、手作業で足の付け根部分に跡をつけていきます。そう、長年はき込んで出来る“座りジワ”を再現しているのです。
RED CARDの場合、白とブルーの差がくっきりと浮き出ているのではなくグラデーションになるよう職人が力加減を調整しているため、熟練の技があってこその仕上がりとなっております。(たまーに、ひげがはっきりくっきり入っていて恐いデニムを見かけます・・)
【壊し】
ポケット口部分が擦り切れていたり、裾の部分の擦り切れ、太ももの部分などにちょっとだけやすりで擦ったような加工が入っているのですが、わかりますか?
本来ならばはき込んでできたような細かいダメージを、グラインダー(電動やすり)で1点1点削って作っているんです!あえて大袈裟にボロボロにするわけではなく、ちょっと削るだけというのは本当に神経を使うところ。
【タッキング(つまみ加工)】
特にupper hightsに多く入っている加工。
よく見るとウエスト周りや裾がグニャリと曲がっているのにお気づきでしょうか?実はこれ、立体的に仕上げる手法なんです。
ホチキスのような器具で止め、加工が終わった段階で外していくのですが、実はこれも全て手作業。このつまみがあるのと無いのとではデニムの表情が大違い!
このグニャっとした感じが、はき込んでクセがついたような雰囲気を出してくれるから重要な工程です。また、色のグラデーションもできるので立体感が生まれます。
【洗い】
ストーン→軽石を入れて一緒に洗うことにより生地を柔らかくしている。
バイオ→酵素を使うことにより表面にできた毛羽立ちを無くす。
ブリーチ→薬品を使って洗うことにより全体的に色を落とす工程。
最後に加工ではないのですが、RED CARDとupper hightsでブランドのこだわり部分を感じられるのがウエストボタン。
RED CARD(ブルーの場合)はブランドが大切にする“VINTAGE感”を演出するために、ウエストボタンは加工する前に付けて、ボタンにも風合いがでるようにしています。(あえてボタンに傷や、色が変色するようにしています)
対してupper hightsはブランドが大切にする“CLEAN”なイメージを重視する為、全ての加工が終わってからボタンを付けています。その為シルバーのボタンはピカピカのまま。
この場合、縫製工場→加工工場→再び縫製工場と生産工程が増えてしまうため、ボタンの後付けを行っているブランドは非常に少ないとか・・・
ブランドごとにこだわりが強い!いつも思うのは、デニムってマニアック。
今回は基本的なところをご紹介しました。(本当はもっとたくさんの工程を経て作られているので、いつかブランドごとにじっくりお伝えできたらと思います!)
もし他にも疑問に思っていることがありましたら質問メールお待ちしております。
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